読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

深夜のコインランドリー

夜のコインランドリーに惹かれる。通りは誰もおらず、辺りはしんとしていて、街灯が等間隔に立っている。まるで世界が静止しているかのよう。

奥の方で建物から光が通りに漏れているのに気づく。近づいてみると洗濯機が音を立ててぐるぐる回っている。コインランドリーの中には誰もおらず、誰もいないベンチ、よれよれの雑誌とスポーツ新聞を蛍光灯が照らしている。

誰かがいるはずだ、と思う。でも誰もいない。いつ誰が洗濯機に洋服をいれ、いつ帰ってくるのかもわからない。洗濯機はぐるぐる回り続ける。

コインランドリーから通りに出る。再び静止した世界に足を踏み出す。夜道を歩き続け、角を曲がろうとした時にもう一度振り返って、来た道を目で追うと、やはりコインランドリーの光は通りに漏れてて、中ではぐるぐると回ってるんだ、と思う。

自分の家に戻り、ベッドに横になる。コインランドリーのことが頭から離れられない。誰もいない夜の通りにあるコインランドリーは、きっと誰かの衣服を洗濯機の中でぐるぐる回している。