ストーン

仕事をしていて頭がおかしくなることがある。自分は正常だ、と思うし、向こう側が狂ってる、と思う。実際のところそうなのだろう。だけれど、いつの間にか向こうのペースに巻き込まれていて、自分こそが頭が狂ってる、と思えてくることがある。正常に自分を保つのは、とても難しい。何を守るべきなのか。自分なのか、会社なのか。

東京国際フォーラムのガラス張りの壁に沿って東京駅の方に向かって歩いていると、輪になっている石を見ることができる。一つ一つ違う石が置かれている、なんとも不気味な石達だ。これは一体何なのだろう?何の集合で、何の意志を持っているのだろう、と考える。考えてもよく分からない。

もう少し歩くと、卵のようなものが横たわっている。これを見ても、やはり何も分からない、何も思い浮かばない、何も考えることもできない。ただの卵だ。卵について言えば、かつて村上春樹がこんな事を言ってたような気がする。

「高く、堅い壁と、それに当たって砕ける卵があれば、私は常に卵の側に立つ」

とりあえずは、僕はそれを信じようかと思う。